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創刊から106年にわたり、日本人の食と健康を見つめ続けてきた「食生活編集部」が食に関するあれやこれを綴ります。

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最新号

もやし特集企画・制作資料の一部です

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食生活2月号「もやし」特集、いかがだったでしょう?
もやしは、ともすると「たかがもやし」とあつかわれがちな食品です。
そんなもやしに、今回はエールを送りたくて、作成しました。

かといって、「もやしは栄養満点」だとか「もやしの機能性成分は期待できる」
など、過剰に持ち上げることは、もちろんできません。

「○○は体に良い」などと、一つの食品の機能を過大評価することを
「フードファディズム」といいます。
わが国では、本誌で群馬大学の高橋久仁子先生がこの概念を紹介したのが最初です。

「あるある」とか「おもいっきり」は、フードファディズムだらけでしたね・・・。

特集2本目の「もやしの栄養学的特徴」の紹介文(リード文)では、
「もやしは主に、料理の中の名脇役として、主役を立てながら存在感を示しています。
 栄養も、他の食材たちと共演することで、さらに健康増進、生活習慣病予防に
 役立つ力を発揮します」
と書きました(2月号25ページ)。

食を通した健康は、一つの食材から成り立つものではないというメッセージが、
伝わるといいなと思って書きました。
先生もこのコンセプトに共感し、ご執筆いただきました。
いかがだったでしょうか?

さて、毎回この特集を企画・制作するにあたり、
いろんな文献に目を通しています。
今回は、その一部をご紹介します。


笠原光子、小西あや子、畑江敬子、島田淳子
フィルム包装のもやし冷蔵保存中における数種成分の変化と品質
日本家政学会誌 51(1), 23-31, 2000

本特集3本目、畑江先生に書いていただいた記事は、
こちらを参考に企画しました。

岩波洋造、石橋 篤
植物の臭い物質の生理活性-3-モヤシマメの生長に対する影響
遺伝 38(6), p55-59, 1984-06

植物の揮発物質、たとえばエチレンガスは、植物の生長を阻害します。
その他、いろんな臭い物質が、もやしの生長に影響しているようです。

鷺 仁子
しょくひん館−じょうぶになった「もやし」
月刊消費者 (通号 485)24-27 1996.10

最近のもやし(といっても96年ですが)の事情をレポート。
もやしはどこの商品もすべて無漂白なのに、
わざわざ「無漂白」と表示している商品がある。これはおかしい、と怒っていました。

片桐充昭、清水純夫
もやし(大豆,グリーングラム,ブラックグラム)の2酸化炭素ガス処理によるγ-アミノ酪酸含量変化
日本食品工業学会誌36(11)916-919 1989.11

血圧上昇抑制効果があるといわれるγ-アミノ酪酸(GABA)が、
もやしを包装するときに二酸化炭素で嫌気処理することにより増えるという論文。
しかし、開封すると4時間放置することで、ほぼ処理前の状態まで低下したそうです。

水野時子、山田幸二
市販大豆もやしの生育過程におけるγ-アミノ酪酸および遊離アミノ酸組成の変動
日本食生活学会誌17(4) 329-335 2007

本特集2本目の山田先生が書いた論文です。
大豆もやしは、GABAが他の大豆製品や他のスプラウトに比べて多いそうです。
この論文は、市販大豆もやしの生育過程におけるγ-アミノ酪酸および遊離アミノ酸組成、
併せて一般成分、脂質中の脂肪酸組成の変動を調べたものです。

特集 何でももやしに発芽パワーで健康!
現代農業 81(1) (通号 662) 2002

農文協さんの雑誌の特集です。
料理研究家の奥薗さんの手づくりもやしの話やそばもやしの話、
発芽玄米ももやしの一種だ!と、元気な特集でした。

畦 五月
緑豆およびブラックマッペもやしの発芽におけるレクチン含量変化
日本家政学会誌47(11) 1127-1131 1996.11

食品には人にとって有用な成分だけでなく、
有害な成分も含まれていることがあります。
それが自然の食物というものです。
この論文は、赤血球凝集物質レクチンが、
もやしのどこに、どれくらい含まれているかを調べたものです。

宮尾茂雄 青木睦夫
加熱蒸気を併用したマイクロ波加熱殺菌によるモヤシ種子の殺菌
月刊フードケミカル
17(11) (通号 199)59-64 2001

本特集1本目の先生の論文です。
もやしの種子殺菌に、加熱蒸気を併用したマイクロ波加熱殺菌が有用であるとする、
意義深い論文だと思いました。

田尻尚士
豆類太もやしの植物ホルモン混合溶液浸漬と人工太陽灯照射の
間欠的併用処理栽培法による生長と品質への影響

日本食品科学工学会誌47(3) (通号 495)233-240 2000

表題の栽培法は、もやし収穫量の増加と品質ならびに付加価値の向上を目的に
行われているものです。
たんぱく質、糖質は増加、脂質は減少、水溶性ビタミンはB1以外増加など、
いろいろな効果がある反面、課題もいくつかみられたようです。

持永春奈、河村フジ子
炒めもやしの品質に及ぼす妙め方の影響
日本調理科学会誌 34(4), 390-395, 2001

炒めもやしの品質に及ぼす影響について、
炒めもやしから分離する水分量は鉄鍋の方がテフロン鍋より多いが、
炒め時間の増加に伴い顕著に減少したことなど、さまざまな視点から実験しています。

中山美津子、桑原豊子、中山喜代子
食品成分含有量の分布と動向に関する研究(第15報) : 大豆および大豆もやしについて
高知学園短期大学紀要 27, 17-26, 1997

「大豆および大豆もやしを用いて無機成分含有量を測定し、その分布型を決定し、
 それらの成分の特性値を求め、あわせて大豆の場合は品種別、
 もやしの場合は部位別における含有量の動向を検討した」ものだそうです。

山本淳子、大羽和子
緑豆もやしアスコルビン酸オキシダーゼの部分精製および塩類による活性阻害の様式
日本家政学会誌 54(2), 157-161, 2003-02-15

多くの野菜にはビタミンCが含まれていますが、
同時にそれを酸化する酵素「アスコルビン酸オキシダーゼ(AAO)」も存在します。
この論文では、緑豆もやしのAAOについて調べ、
また、アスコルビン酸の酸化が食塩で阻害されることから、
AAO活性と塩類の関係についても調べています。



きりがないので、この辺で。

本特集を読んで、さらに研究を深めたいと思われた方、
お役立ていただければ幸いです。

最後に、気に入ったホームページ、ブログも紹介します。

ホームページ 萌える豆魂 -もやしと共に生きるー
深谷の飯塚商店のページです。豊富な写真でもやしのことがよくわかります。

ブログ 深谷のもやし屋 まぼろしの「もやし」求めて・・・
もやしへの愛が詰まっています・・・。


それでは〜!

(K)



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